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農薬の残留濃度がコーデックス基準を超えた食品は、全て危険なのでしょうか。
いいえ。コーデックス基準を超えていても国内の残留基準値を超えていなければ問題ありません。
国際連合食糧農業機関(FAO)と世界保健機関(WHO)によって、国際的な政府間組織であるコーデックス委員会(合同食品規格委員会)が設置されています。このコーデックス委員会では、消費者の健康を保護するとともに、食品の公正な貿易を促進することを目的に、国際食品規格の策定を行っており、その規格をコーデックス基準と言います。
我が国においても、残留基準値の設定に際して、コーデックス基準が設定されている場合はそれを基本にしています。しかし、食品中の残留量は国ごとの農薬の使い方、作物の栽培条件、気候条件などの要因によって変動します。我が国の残留基準値は、国内の作物残留試験成績等を踏まえて設定することから、コーデックス基準と異なる場合があります。
我が国で設定された残留基準値は、コーデックス基準と同じように食物から摂取される農薬化合物が許容一日摂取量(ADI)や急性参照用量(ARfD)を超えないように安全性が確保される範囲で設定されていますので、コーデックス基準を超えていても問題はありません。
一方、コーデックス基準よりも低い残留基準値を設定することは非関税障壁となり、通商上の問題が生じる場合があるため、設定前に世界貿易機関(WTO)に通報して国際調和を図っています。
(2021年1月)