一般向け

農薬ゼミ

知ってるようで知らない、農薬の話。(福岡)

講座プログラム

開催日時

:2016年2月13日(土) 13:00~15:30

第一部

:「農薬とは何か」
(解説者:浅見 忠男 先生)

第二部

:「農薬の安全性について」
(解説者:青山 博昭 先生)

参加者

:253名

今回のお話は、この方たちと。

  • 浅見 忠男 先生の写真

    【パネリスト】
    東京大学
    農学生命科学研究科 教授
    農学博士
    浅見 忠男 先生

  • 青山 博昭 先生の写真

    【パネリスト】
    (一財)残留農薬研究所
    理事 毒性部長
    農学博士
    青山 博昭 先生

  • 松井 徳一郎 さんの写真

    【生産者】
    松井 徳一郎 さん

  • 電気ビル共創館みらいホール

    【会場】
    電気ビル共創館みらいホール

【司会】 フリーアナウンサー 松田 朋恵 さん

  • 質疑
    応答
  • 参加者
    の感想

こんな質問がありました

Q農薬に対して害虫や病気は耐性ができると聞いています。農薬はだんだん強いものになっているのですか? 
<20代女性>

A

浅見先生の写真(小)

浅見先生

確かに同じ農薬を使い続けると、害虫も病気も耐性がついてきます。そこで作用部位の違う農薬を組合せたり、続けて同じ農薬を使わない工夫をすることで、耐性がつきにくい農薬技術を開発しています。農薬は研究開発費も膨大にかかりますから、開発した農薬を効果的に使うノウハウも高度化しています。だんだん強い農薬が使われているというのは間違った認識です。

Q今の農薬は野菜の内部まで浸透するため皮を洗うだけでは除去できない、というのは本当ですか? 
<30代女性>

A

青山先生の写真(小)

青山先生

作物の中に入った農薬が、どう分解して、どう排出されるかは、さまざまな試験によって確かめられています。また、農薬の使用基準はそのデータに基づいて定められています。農家はルールを守ってきちんと農薬を使っていますから、たとえある種の農薬が極々僅かに残留する可能性があったとしても、決して消費者の皆さんが健康への影響を心配するような量ではありません。

Q農薬の使用量や使用回数を多くすると、見栄えや味のいい作物ができるのでしょうか? 
<50代女性>

A

松井さんの写真(小)

松井さん

そういう使い方をしたことがないので、うまく回答できるかわかりませんが、少なくとも使用基準を守っていれば虫はいなくなります。野菜の見栄えもよくなります。基準を超えて農薬を使う必要はまったくないと思います。それに使いすぎると経費がかさみますから。農薬は基準通り使えば効果があるように作られていると思います。

Q玉ねぎには日持ちする農薬が使われていると聞いたのですが、本当ですか? <50代女性>

A

浅見先生の写真(小)

浅見先生

玉ねぎはもともと腐りにくい作物です。生産者側が出荷するときに低温保存していれば、ちゃんと日持ちします。台所に玉ねぎを置いておくと緑の部分が伸びてきます。それも腐りにくい証拠です。農薬を使って腐りにくく、日持ちするようにしているという話は、あまり聞いたことがありません。

Q農薬は体内にどのくらい残るのか、どのくらいなら安全なのかを教えてください。 
<60歳以上女性>

A

青山先生の写真(小)

青山先生

農薬の摂取→分解→排出については、動物実験を含め、さまざまな実験を通して検証されています。影響がでない範囲は、想像ではなく、実験で確認しているのです。しかも、実際の基準値は実験動物を用いた毒性試験で確認された無毒性量の100分の1の数字を使用していますから、人体への影響はほとんどないと思います。農薬はどうしても昔のイメージで語られがちですが、現在は安全性が格段に向上しています。我々の体に影響を及ぼすことはありません。

参加者の感想

農薬についてスライドや事例でわかりやすく説明してもらい、研究・生産者の方々に感謝の気持ちを強く持ちました。子どもにも話してあげたいと思います。
(女性、20代、専業主婦)

思っていた以上に農薬は害がないとわかりました。ちゃんと洗えば大丈夫だとわかって安心しました。
(女性、40代、専業主婦)

無農薬野菜にこだわる必要がないと理解できました。今日のゼミは、大変勉強になりました。
(女性、50代、専業主婦)

農薬はリスク軽減のため数々の試験を行い、クリアしたものだけが登録されていると知り安心しました。
(女性、50代、パート/アルバイト)

農薬が心配で無農薬野菜を食べていました。今日からあまり気にせず、美味しく食べようと思います。
(女性、60歳以上)

今の農薬は安全性が高いことを知りました。また農薬が食の自給率に重要な役割を果たしていることもわかりました。参加して良かったです。
(女性、50代、会社員/公務員)

農業は奥が深いなと思いました。話の内容がわかりやすく、大人だけではなく、子供にも聞かせたいと思いました。
(女性、50代、専業主婦)

先生や生産者のお話で、農薬の安全性や残留農薬が人体に影響がないことがわかり勉強になりました。司会進行のアナウンサーの解説が、とても上手でした。
(女性、30代、会社員/公務員)

今日のゼミに参加して考え方が変わりました。冊子兼レジュメもしっかりと手元に残るので良いと思います。
(女性、30代、パート/アルバイト)

農薬に対して悪いイメージがありましたが、数多くの試験を経て安全性が確保されていると知り少し安心しました。
(女性、40代、パート/アルバイト)

農薬はほぼ安全だということが勉強できました。農薬を上手に使って日本の食の自給率が上がるといいなと思います。
(女性、60歳以上、パート/アルバイト)

今回のお土産

今回のおみやげ 地元農産物で作った「純米酢といちじくのジャム」

よくある質問

農薬工業会では、消費者の皆さんに農薬のことを理解してもらうため「農薬ゼミ」などを開催しています。
そこでは毎回様々な質問が寄せられています。その中から、「よくある質問」についてお答えします。