農薬は安全?

農家への安全対策、使用状況の把握などについて

農薬は人が口にするにもかかわらず、医薬品と異なり、人で直接安全性を確認する試験(臨床試験)をせずに製造・販売されると聞きましたが大丈夫でしょうか。

はい。大丈夫です。農薬は医薬品と異なり、直接の摂取ではなく、作物の残留を通して摂取するため、ヒトの臨床試験を行っていませんが、動物実験により人が作物から摂取しても安全な量が設定されていますので、ご心配には及びません。

農薬は、ヒトが摂取することを意図して農作物等に使用されるわけではありませんが、残留農薬としてヒトが摂取する場合があります。そのため、残留農薬としてヒトが摂取しても安全な量を動物実験によって設定することになります。ヒトが生涯にわたって摂取しても安全な量をADIと呼んでいますが、ADI等の量を設定するために多種多様な動物実験が実施され、これら動物実験は国際的に統一された基準で厳格な管理のもとに実施されています。

医薬品のようにヒトでの臨床試験は必要とされていませんが、農薬の摂取量はヒトに対する影響を及ぼさないように厳密に管理されているため、日常の摂取で悪影響が生じることは無く、ご心配には及びません。

(2021年1月)