農薬の安全性

農薬の毒性情報、中毒防止対策や、食品中の残留農薬の安全性の情報です。

農薬の食品経由による暴露評価はどのように行われていますか。

農薬の食品経由による暴露評価には、長期暴露評価に加えて平成26年から導入された短期暴露評価があります。

①長期暴露評価
一生涯にわたり毎日食品から農薬を摂取しても人の健康に悪影響を及ぼさないことを確保するために行われます。

作物残留試験結果から求められた各作物の平均的な農薬の残留濃度と、各作物の一日当たりの平均摂取量から一日当たりの農薬摂取量を算出します。この摂取量がADIの80%を超過しないように規制します。(各作物や畜水産物の総和で規制)
なお、残りの20%には水および空気経由の農薬暴露量としてそれぞれ10%が割り当てられます。
長期暴露評価は、国民平均に加えて、幼小児(1~6歳)、妊婦、高齢者(65歳以上)を対象にして実施されます。

②短期暴露評価
短期間(24時間以内)に、農薬が高い濃度で残留した作物を多く摂取(最大摂取量)しても人の健康に悪影響を及ぼさないことを確保するために行われます。

作物残留試験結果から農薬の最大残留濃度を求め、その作物の一日当たりの最大摂取量から農薬摂取量を算出します。作物ごとに農薬摂取量がARfDを超過しないように規制します。(作物ごとで規制)
短期暴露評価は、国民平均に加えて、幼小児、妊婦または妊娠している可能性のある女性(14~50歳)を対象にして実施されます。

いずれの暴露評価も使用基準を守り農薬が適正に使用されることを前提としています。

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