農薬をご使用になる方へ

安全・安心の農薬使用のための発信情報

コミュニケーション

<第1回>知識・情報源、相談窓口(掲載2004年4月)

農薬メーカーなどを積極的に利用して

 安心して農薬を使用するためには、正しい知識を得る必要があります。「農薬のラベル」には必要な情報がすべて記載されていますので、農薬を使用する前に、よく読んでしっかりと理解することが必要です。

 特に、「農薬散布者の安全性」「作物に対する安全性」「農作物消費者の安全性」、そして「環境への安全性」を確保するために必要な注意が網羅されていますので、これらの注意事項を守って使用して下さい。

 その結果、4つの安全性すべてが保証できることになります。逆に、守らない時は4つの安全性のすべて、あるいはどれかが必ずしも保証できない場合があることになります。

 使用時の注意事項である農薬用マスク、保護メガネ、手袋の着用などは軽視されがちですが、極めて基本的な情報でぜひ守って欲しいものです。企業の工場で仕事をしている方々を思い描いてください。おそらく、保護具であるマスク、保護メガネそして手袋を着用している場面がほとんどではないでしょうか。

 農業従事者も、基本的な安全対策を再認識することがプロとして必要です。散布履歴に、保護具着用の有無も記していただくと、事故時の対応や、今後の安全対策に生かせる重要な資料となります。

 ラベル記載事項を十分に理解できない時、あるいは、その農薬に関してもっと詳しい知識や情報が欲しい時には、しかるべき相手に相談していただくことが必要です。

 相談先はいくつかあり、農家への現状調査アンケートによれば「JA」が最も多く、続いて「普及所・防除所」「小売店・卸」の順でした。多くの知識や情報を持っている農薬メーカーに相談される方は、案外少ないことも判りました。

 2003年3月の農薬取締法改正後、農薬の誤った使用が罰せられるようになり、より専門的な知識や情報の必要性が高まってきています。農家の方々だけでなく、JAや普及センター・防除所など、農家を指導したり農家から相談を受けたりする立場の方々も、(公社)緑の安全推進協会の「農薬でんわ相談(03-5209-2512)」、農薬企業のお客様相談窓口、質問受け付け、または掲示しているインターネット・サイト(全農アピネスアグリインフォ、農薬ネット等)に相談しています。

 また、緑の安全推進協会では、JAや農家のための研修の機会に講師(農薬専門家など)を派遣し、正しい農薬の知識を教育することも実施しています。

 正しい農薬使用は、使用(散布)者、作物、農作物消費者そして環境に対する安全・安心の基盤です。農薬メーカーと農家の皆様とが一緒になって初めて、確保できるのが「食の安全」であり、「食の安心」です。

 農薬工業会安全対策委員会でも、農家の皆様と十分なコミュニケーションを図り、適正な農薬の使用と安全・安心の向上を目指した活動を推進しています。

 次回から農薬に関する知識や情報を説明していきます。読者の方々で、知りたいこと、解らないこと、等があればご意見やご質問をお寄せください。

(農薬工業会安全対策委員長 内田又左衞門(日本農薬/環境安全部長))