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「農薬が残留していてもADIやARfDの範囲内だから心配ない」という説明をよく聞きますが、ADIやARfDとはなんですか。
ADIとはAcceptable Daily Intakeの略語で、「許容一日摂取量」と訳されます。これは、個々の農薬有効成分について、人が一生涯にわたって毎日摂り続けても、健康上なんら悪影響がないと考えられる一日あたりの摂取量の上限を意味し、人の1日当たり体重1kg当たりの物質量(mg/kg 体重/日)で表されます。
農薬を長期間にわたり反復して動物に投与する慢性毒性試験、発がん性試験や生殖毒性試験など各種毒性試験において求められる、実験動物に何ら毒性影響が認められない無毒性量を、更に安全を見込んで安全係数(通常100:種差10×個体差10)で割った値をADIとしています。農薬を食品等から毎日摂取してもADIを超過しなければ健康への悪影響は考えられないとされています。
一方、ARfDとはAcute Reference Doseの略語で、「急性参照用量」と訳されます。これは、人が農薬を短時間(24時間以内)に摂取しても、健康への悪影響がないと推定される摂取量(mg/kg体重)の上限のことです。急性毒性試験などから、一度に口にしても影響のない無毒性量を、更に安全を見込んで安全係数(通常100:種差10×個体差10)で割った値をARfDとしています。農薬を食品等から短期間に多量摂取してもARfDを超過しなければ健康への悪影響は考えられません。ADIでは農薬成分を長期的に一生涯摂取し続けても影響のない量を定め、ARfDでは一度に多量に摂取した場合でも影響のない量を定めています。長期的、短期的どちらの場合も考慮して安全な無毒性量が設定されています。
(2021年1月)