農薬はどうして効くの?

農薬の種類や成分、製造方法、
農薬が効く科学的な仕組みなどについて

有効成分や原体とは何ですか。

農薬の「有効成分」とは、農薬の成分のうちで、病害虫や雑草に防除効果を示したり、植物成長に活性を示したりする化学物質を指します。一方、「原体」とは、農薬の有効成分の工業製品をいい、通常、僅かに不純物を含みます。

この原体に、担体や希釈剤、または溶剤、乳化剤などを加えて農薬製剤が作られます。なお、生物農薬と呼ばれる農薬では、微生物などの生物が有効成分となっている場合もあります。

農薬の原体は、多くの場合、化学工場で製造されます。その形態は、液体か固体ですが、不純物を含めて登録された製造規格を満足したものが工業製品として流通されます。

農薬登録に必要な安全性評価では、不純物を含めた原体および農薬製剤について安全性を確認しています。そして、安全性が確認された原体によって農薬が製剤化されています。

参考文献
*農薬取締法(平成30年6月15日改正)
*農薬用語辞典編集委員会編集「農薬用語辞典」2009、日本植物防疫協会

(2021年1月)