農薬工業会ニュース
第69回虫供養を開催
クロップライフジャパンは、2024年11月13日に、東京・金龍山浅草寺本堂で恒例の虫供養を執り行った。
虫供養は、農業生産のため駆除した虫(法名:虫類之霊位)を供養するもので、多くの仏教国がある中で日本のみの行事と言われている。当会では1955年から行っており、本年は69回目となる。農林水産省、植物防疫団体の関係者及び当会会員など約80名が参列してしめやかに焼香、合掌した。
歴史を顧みれば、江戸時代の享保の大飢饉(1732年)は、長雨、冷夏とウンカの大発生などによりもたらされ、筑前で98,000人もの人が餓死している。博多に川端飢人地蔵尊がつくられ、毎年7月に、九州病害虫防除推進協議会とクロップライフジャパン九州支部が共同で飢人地蔵供養を執り行っている。
現在でも中国大陸からトビイロウンカやセジロウンカは飛来するが、植物防疫や化学農薬による害虫駆除により飢饉にはならない時代となった。