農薬工業会ニュース

総会後懇親会を開催(5/15)

第93回通常総会、記者発表及び講演会終了後、引き続き、鉄鋼会館において懇親会を開催した。当日は会員会社の他、関係府省、関係団体、報道関係者など約100名が出席し、和やかに情報交換が行われた。懇親会の冒頭、小澤会長から挨拶があった。また、来賓を代表して農林水産省消費・安全局の大島参事官から祝辞が寄せられた。

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小澤会長の挨拶

皆様、こんにちは。この度、会長に再任されました三井化学クロップ&ライフソリューションの小澤でございます。

ご来賓の皆様、会員の皆様には大変お忙しい中、当会総会の懇親会にご出席を賜り誠にありがとうございます。常日頃から、関係行政機関及び関係団体の皆様方からは当会活動に関し、ご指導、ご支援を賜り、また会員各社からは多大なるご協力をいただいていることに、高い席からではございますが厚く御礼申し上げます。

先ほど、お陰様をもちまして第93回通常総会が無事終了いたしました。その後の講演会では長年ハナバチ研究に従事されてきた玉川大学名誉教授の中村先生には、「ハナバチ類のための資源創出事業」という、示唆に富んだお話をいただき、私どもにとっても大変参考になりました。厚くお礼申し上げます。

会長

さて、本日の通常総会において、2023年度事業報告・決算、農薬工業会定款の一部改正、並びに2024年度事業計画・予算が承認されました。加えて2024年度の理事が選出されました。定款の一部改正では、新たなビジョンの内容にそって当会の目的・事業を見直すとともに、グローバルな潮流を踏まえて、団体名称を「農薬工業会」から「クロップライフジャパン」への変更が承認されました。本日は、クロップライフジャパンとしての最初の懇親会となります。

総会後に臨時理事会を開催し、2024年度執行体制として、会長に私、小澤が、副会長には、シンジェンタジャパンの的場さん、住友化学の藤本さん、日本農薬の岩田さんが、常勤専務理事として松浦さんが選任されました。いずれも留任となります。

また、各委員会委員長として、運営委員長は三井化学クロップ&ライフソリューションの宮井さん、技術委員長はシンジェンタジャパンの吉田さん、安全対策委員長は日本農薬の池本さん、広報委員長は住友化学の鈴木さん、国際委員長はクミアイ化学工業の前田さん、全員留任いただくことと致しました。この執行部が一丸となり、2024年度の事業計画を力強く推進してまいりたいと考えております。皆様方には、これまで同様のご支援とご協力を宜しくお願い申し上げます。

2024年度の事業につきましては、新たなビジョンに沿って、日本と世界の食料安全保障、持続可能な農業への貢献、環境にやさしいイノベーションの推進、安全の先にある安心な食生活を楽しめる社会の実現に向けた取組みを進めます。

さまざまな課題に対して、効果的な取組みを進めるとともにクロップライフジャパンとしての意見等についても、積極的な発信を行っていく方針でございます。

さて、世界的なパンデミックやロシアのウクライナ侵攻等により、食料、肥料・飼料等の農業資材、エネルギーの価格高騰や供給不安が生じ、各国は食料安全保障を農業及び食料政策の中心的な目的として復活させてきています。この様な中、欧州では2023年11月、30年までに農薬使用を50%削減することを含む「持続可能な農薬使用に関する規則(通称SUR)案」が欧州議会で否決されました。その後も、EU各国で農業者団体の環境規制等への反対運動が活発になるなか、2024年2月に欧州委員会委員長はSUR案の撤回を提案いたしました。本年6月のEU議会選挙の動向が注目されるところです。

国内では、2024年2月に、食料安全保障の確保、環境と調和のとれた食料システムの確立、農業の持続的な発展、農村の振興を柱とする基本法改正法案が国会に提出され、只今審議中です。また、改正植物防疫法が2023年4月から施行され、総合防除が推進されています。作物保護に関連する産業界として、農作業の省力化に資する新規剤、スマート農業や総合防除に利用できる有効な資材やソリューション技術の提供、環境に配慮したイノベーションの創出に尽力してまいります。

最後になりますが、引き続きクロップライフジャパンと会員各社は農薬の安全性への信頼を高め、安全かつ持続的な農産物の生産に資することを通じて社会への貢献を図ってまいります。当会の活動推進のため、皆様方の変わらぬご支援とご協力をお願い申し上げまして、ご挨拶とさせていただきます。