農薬工業会ニュース

第68回虫供養を開催

JCPA農薬工業会は、2023年11月8日に、東京・金龍山浅草寺本堂で恒例の虫供養を執り行った。

江戸時代の享保の大飢饉(1732年)は、トビイロウンカの大飛来、旱魃、病害などによりもたらされ、筑前で98,000人もの人が餓死した。また、博多の人口の1/3の6,000人が餓死し、その状況は惨憺たるものであった。当時は、虫送りのように神に祈るしかなかった。

現在でも中国大陸からトビイロウンカは飛来するが、植物防疫や化学農薬のおかげで飢饉にはなっていない。虫供養は、農業生産のため防除により駆除した虫(法名:虫類之霊位)の冥福を祈るもので、多くの仏教国がある中で日本のみの供養と言われている。当会では1955年から行っており、本年は、農林水産省、植物防疫団体の関係者及び当会会員など約80名が参列してしめやかに焼香、合掌した。

第68回虫供養を開催