農薬工業会ニュース

総会後の記者発表(2022年度)-事業計画などを説明-

総会・講演会(5/18)終了後、鉄鋼会館において新執行部(本田会長、的場副会長、藤本副会長、小澤副会長、松浦専務理事)による記者発表を行った。本田会長は、「先程の総会で執行部が選任された。会長並びに的場・藤本副会長が再任され、新たに小澤副会長が選任された。本年度は、『JCPA VISION 2025』活動のリニューアルの検討を開始する。また、カーボンニュートラル等の政策動向及びコロナ禍による社会変化に対応した情報発信を通して、日本及び世界の農業の発展に寄与していきたい」と抱負を語った。2022年度における事業計画は以下の通り。

写真 正面左から廣岡事務局長、松浦専務理事、小澤副会長、本田会長、的場副会長、藤本副会長

写真 正面左から廣岡事務局長、松浦専務理事、
小澤副会長、本田会長、的場副会長、藤本副会長

2022年度事業計画

I.2022年度事業方針

「JCPA VISION 2025」ビジョン活動の継続的強化のために、カーボンニュートラル等の政策動向及びコロナ禍による社会変化に対応した情報発信を通して、日本及び世界の農業の発展に寄与する。農水省「みどりの食料システム戦略」に対しては、会員各社が「食料・農林水産業の生産力向上と持続性の両立」に資する技術イノベーションの創出に力を入れる。

  1. 作物保護の視点を入れ、外部環境変化も考慮したビジョンのリニューアルの検討開始と業界イメージ向上への取組
  2. 農薬取締法等農薬規制に関する諸課題への的確な対応
  3. 安全・広報活動の戦略的推進と科学的データに基づく情報の積極的発信
  4. スチュワードシップ活動の推進及びコンプライアンスの確保
  5. 農薬業界のグローバル化に呼応した活動推進

II.重点事業計画

  1. 作物保護の視点を入れ、外部環境変化も考慮したビジョンのリニューアルの検討開始と業界イメージ向上への取組
    • ビジョン活動を通じてSDGsに取組むとともに、農薬に加えて作物保護の視点を入れた活動に発展させる。
    • コロナ禍による社会変化に対応した3方向へのビジョン活動(MKP23:会員及び会員周辺、農薬ナビゲーター:流通・農業者、アカデミア)に取組み、支部、生産者団体及び関係団体と連携することで、従来からの安全・広報活動をより広い範囲に周知することに努める。
    • 中長期的課題として業界イメージ向上に向けた具体的な取組を推進する。並行して、「JCPA VISION 2025」リニューアルに向けた検討を開始する。
  2. 農薬取締法等農薬規制に関する諸課題への的確な対応
    安全性の確保と合理性を前提として、農業現場への負の影響及び農薬業界の負担を最小化すべく、関係機関と連携し下記事項について農薬工業会としての意見反映を図る。
    • 再評価制度
    • 使用者安全評価
    • 環境影響評価
    • 製品ラベルの見直し等
  3. 安全・広報活動の戦略的推進と科学的データに基づく情報の積極的発信
    • 科学的データに基づく情報を整理し、一般HPにおける発信情報の充実を図る。
    • 消費者、メディア、教育者、指導者層、農業者、さらには会員に向けて、一般HPにおける発信情報について、より一層周知できる手法を積極的に活用して発信する。
    • 新聞等報道の農薬に関する記事についてファクトチェックを行い、偏った報道に対し、正確な情報提供により、報道の正確性や中立性の確保につなげる。
  4. スチュワードシップ活動の推進並びにコンプライアンスの確保
    • 研究開発から製造、輸送、販売、使用そして廃棄に至る、すべての段階において、環境・安全そして健康面の改善に必要な活動を実施する。
    • 関係法令及び農薬工業会の自主基準等の周知及び遵守を徹底する。
    • 薬剤抵抗性管理活動について、殺菌剤耐性管理(J FRAC)、殺虫剤抵抗性管理(J IRAC)及び除草剤抵抗性管理(J HRAC)活動を推進し、関連情報の発信に努める。
  5. 農薬業界のグローバル化に呼応した活動推進
    • アジア地域での課題に積極的に取り組み、知財権保護等の課題解決への協働を展開する(CLA、ICAMA等)。
    • CLIを含めた関係機関との連携を通じて、海外の農業・技術動向・農薬登録制度・環境規制関係の情報収集を図る。