一般向け

農薬ゼミ

知ってるようで知らない、農薬の話。(岡山)

講座プログラム

開催日時

:2015年11月28日(土) 13:00~15:30

第一部

:「農薬とは何?」
(解説者:宮川 恒 先生)

第二部

:「農薬の安全性」
(解説者:眞鍋 昇 先生)

参加者

:242名

今回のお話は、この方たちと。

  • 宮川 恒 先生の写真

    【パネリスト】
    京都大学農薬研究科教授
    農学博士
    宮川 恒 先生

  • 眞鍋 昇 先生の写真

    【パネリスト】
    東京大学名誉教授
    大阪国際大学教授
    農学博士
    眞鍋 昇 先生

  • 大月 健司 さんの写真

    【生産者】
    岡山県果樹研究会
    会長
    大月 健司 さん

  • 岡山県総合福祉会館 大ホール

    【会場】
    岡山県総合福祉会館
    大ホール

【司会】 フリーアナウンサー 松田 朋恵 さん

  • 質疑
    応答
  • 参加者
    の感想

こんな質問がありました

Q使用回数と総使用回数の違いについて教えてください。 
<30代男性>

A

宮川先生の写真(小)

宮川先生

「使用回数」というのは、ある一つの農薬を「収穫までに最大何回まで使ってもいいですよ」というものです。これに対して「総使用回数」とは、ラベルは違うけれど有効成分は同じという農薬を併用する場合の使用回数のことです。風邪薬でも、同じ有効成分が入っている他社の薬などを併用する場合は注意が必要です。それと同じと理解してください。

Q子供(0~2才)にとっての危険性は?母乳、妊娠時の影響は? 
<20代女性>

A

眞鍋先生の写真(小)

眞鍋先生

農薬の場合は、赤ちゃんや妊娠中のお母さん、あるいは病人の口に入る作物が対象ですから、さまざまな面から安全性のチェックが必要になります。農薬についての試験は、実験動物を用いて親子三世代を対象に行っています。また子供の成長に与える影響などもきめ細かく検査しています。農薬を使用方法通りに使って作られた作物は、何も心配することはありません。

Q農家の方は自家用作物と出荷用作物は、農薬の使用量を調整しているのでしょうか? 
<60代男性>

A

大月さんの写真(小)

大月さん

よく聞かれる質問です。私が作っているのは桃とぶどうですが、出荷用も自家用も基準通り農薬を使っています。その他にナスビやキュウリなどを家庭用として作っていますが、これも同じように農薬を使っています。使わないと虫に食われるし、きれいな野菜が作れませんから。自家用と出荷用で農薬の使用量を使い分けることはありません。

Q最近の道の駅やJAでは、朝採れ野菜(個人農家の)をたくさん販売していますが、各農家で農薬検査をどのようにしているのでしょうか? 
<40代男性>

A

宮川先生の写真(小)

宮川先生

検査というのは、農薬を適正に使っているかどうかをチェックするもので、生産者のプロ意識を確認しているようなものです。道の駅やJAなどで販売している野菜などは、生産者の顔がはっきり見えます。生産者の責任感はより高いと思います。産地に近い場所で販売されているものほど安心できると私は思いますが。あとは個人の考え方ではないでしょうか。

Q毒性に関する試験で、最大1年間の試験では短くないでしょうか?長期的な影響もあると思うのですが 
<40代男性>

A

眞鍋先生の写真(小)

眞鍋先生

ここでいう1年間というのは、発がん性試験をするための投与期間のことです。実験動物には寿命がありますから、それから割り出した期間が1年です。実際の発がん性試験は、もっと長い時間をかけています。農薬の毒性に関する試験は、実験動物や遺伝子レベルでの確認をさまざまな方法で行っており、一つの農薬を作るのに10年以上の時間がかかります。そういう意味では、長い時間をかけてリスクを検証しています。

参加者の感想

最新の農薬についての理解が得られ勉強になりました。農薬の有無にこだわるのではなく、バランス良く栄養が摂れる食生活を心がけたいと思いました。
(女性、40代、専業主婦)

農薬は使わない方がいいと思っていましたが、農薬には大きな長所があり、安全性も確保されていることがわかりました。
(女性、30代、専業主婦)

内容がとてもわかりやすく、短い時間でたくさんのことを学習できました。ありがとうございます。農薬に対する見方が変わりました。
(女性、40代、専業主婦)

兄がハウスで農薬を使っているのですが、今日ゼミに参加して、不安が払拭されました。どの先生のお話も、目からウロコが落ちるような内容で、正しい知識が得られました。
(女性、40代、専業主婦)

司会と講師のやりとりで進行するスタイルが新鮮で、とても理解しやすかったです。
(女性、50代、専業主婦)

ゼミを受講したおかげで、これから安心して野菜を食べられます。小学生の子どもにもわかる内容で、とても勉強になりました。
(女性、40代、パート/アルバイト)

きちんとした検査データに基づいた説明は、わかりやすく、信頼できる内容でした。
(女性、30代、会社員/公務員)

生産者の声にリアリティがありました。
(女性、20代、会社員/公務員)

このようなゼミをもっと大々的に実施して、農薬の安全性、必要性をアピールすべきだと思います。
(男性、50代、会社員/公務員)

無農薬野菜も安全とは言えないことを知りました。
(女性、60歳以上、無職)

専門的でとても興味深い内容でした。農薬に対する抵抗感が少しなくなったように思います。
(女性、50代、パート/アルバイト)

今回のお土産

今回のおみやげ 桃太郎トマト「とんかつソースとポン酢セット」

よくある質問

農薬工業会では、消費者の皆さんに農薬のことを理解してもらうため「農薬ゼミ」などを開催しています。
そこでは毎回様々な質問が寄せられています。その中から、「よくある質問」についてお答えします。