
おいらせの水と、健康な土づくり
あ、ナガイモ畑だ。おじゃましまーす!
- 部会長 寺澤さん
- 雪が溶けて、春の収穫が始まったところです。この畑は、11~12月の「秋掘り」と、3月下旬~4月の「春掘り」で半々ずつ2回に分けて収穫しています。今掘っているのは、自然の冷蔵庫で越冬したナガイモ。春掘りの方が実がしまってさらに甘みが増します。
ナガイモは、トラクターで掘るんだ
- 部会長 寺澤さん
- 地面の下に大きなヘラのようなものを潜り込ませて、それを引っ張ってナガイモを掘り出します。植える間隔は24センチと決めています。間隔が狭いと小さいナガイモが、広いと大きなナガイモが育ちます。
今年の出来栄えは?
- 部会長 寺澤さん
- 去年はちょっと雨が多かったのですが、例年通り美味しいナガイモが実りました。
トム・ベジ(TOM-VEGE)って何ですか!
- 部会長 寺澤さん
- トム・ベジはJA十和田おいらせのブランド名です。十和田おいらせミネラル野菜、略してTOM-VEGE(トム・ベジ)(T:十和田 O:おいらせ M:ミネラル VEGE:野菜)です。
なぜ、ここの野菜はミネラル野菜と呼ばれるの…
- 部会長 寺澤さん
- ここの野菜は、国立公園の十和田湖からそそぐおいらせの水と、土の栄養バランスを考えた「健康な土」で育てています。だから、野菜本来の旨みとミネラルがたっぷり。そこからミネラル野菜と呼ばれるようになりました。
「健康な土」ってなんですか?
- 部会長 寺澤さん
- 「ミネラル分の豊富な土に健康な野菜が育つ」という農業の考え方があります。私たちの畑は、この考え方に沿って「土壌診断」を行い、土の栄養バランスを整え、良質な堆肥を使った健康な畑です。だから野菜体内の酵素が活性化し、土の栄養(ミネラルなど)をしっかり吸収。作物本来の甘味、旨味のあるビタミン、ミネラルの豊富な野菜が収穫できるんです。
子供が、よろこぶ!
ミネラルたっぷりのナガイモを目指す
- 部会長 寺澤さん
- そう言っていただけるとうれしいですね。ミネラルは子どもの健やかな成長や健康に欠かせません。それに糖度が高いから、野菜嫌いな子どもも美味しく食べることができます。
年間の栽培スケジュールを教えて
- 部会長 寺澤さん
- 種芋づくりに1年かかります。できた種芋を植えるのが5月上旬、6月中旬に芽が出て、7月にかけてつるが伸びます。8月には茎や葉が繁り、9月に茎葉が最大に。土の中のナガイモは7月の後半から成長し、10月上旬まで育ちます。10月末から収穫ですが、半分収穫したところで、あとは越冬して春に掘ります。ちょうど2年かかりますね。
農薬は、役立ってますか?
- 部会長 寺澤さん
- なくてはならない存在です。種芋を植えたあと除草剤を使うのですが、もっとも農薬が大事なのは7月からのアブラムシ対策です。これにやられると収量が1~2割落ちてしまうので、発生予報をみながら随時散布しています。また6月には殺菌剤の散布、8月にはナガイモコガの防除も行っています。
健康な土と、農薬が寄り添ってますね
- 部会長 寺澤さん
- はい。塾生の若手にも土づくりと共に農薬の使い方を教えています。農薬はナガイモ栽培で、とても重要な役割を担っていますよ。