- 藤井さん
- もう怒ってます(笑)なぜレタスだけを、メディアは取り上げるの?キャベツやトマトだって値上りしているのに、レタスが悪者にされる~(笑)
- 藤井さん
- 私、よくラジオを聴きますが、安いときには一切取上げてくれないのに、ちょっと高くなると大声で槍玉に上げる。もう。悲しくなっちゃう(笑)
- 藤井さん
- ほんとですか~。そうだといいけど。でも、値が高くなるとすぐに、台湾やアメリカから輸入する業者さんもいらっしゃいますよね(笑)。もっとレタスを大事にしてほしいんです。日本の野菜の貴重さを、わかってほしいんです!
- 藤井さん
- はい、もう10年前です。茨城県から女性農業士に認定された翌年、他の女性農業士と一緒にヨーロッパへ研修に行きました。10名のツアーでした。オランダ、ドイツ、スイス、フランスを回ってきましたが、どの国も日本とはまったく違う農業をやっていて驚きました。
- 藤井さん
- ちょっと恥ずかしいんですが、茨城県の農業の将来を担うリーダーとして県から任命された女性たちです。日本の食を支える農業が、ほんとはとても魅力的な職業であることを、女性の視点で伝えたいと考えています。
- 藤井さん
- 国の農業に対する取組み方が違いますね。ヨーロッパの国では、第一次産業が国民総生産の3割を切ったら国が成り立たないと考えています。ベースが全然違う。だから農業を大切にする文化があります。国民性が育っています。環境や、健康に対する認識が日本より進んでいるのは、この「農業を大事にする精神」があるからだと思います。
- 藤井さん
- 最近は日本人もだいぶ変わってきましたが・・・ヨーロッパでは野菜の形がどうあれ、いいものはいい、大丈夫!とまったく気にしません。農業に対する理解というか、自然の恵に対する価値観が違います。
- 藤井さん
- そう思います。農業の貴重さを、もっと日本の皆さんに知ってもらいたい。そんなメッセージが発信できる農家になりたいと思いました。大きな刺激を受けると、人はやる気になりますよね。ヨーロッパから帰って成田空港に降り立ったときは、胸がふくらんでいました(笑)。
- 藤井さん
- やりましたよー(笑)。日本人がまだ知らないヨーロッパ野菜に取り組みました。新しい市場を作るぐらいの意気込みでね。紫の人参、黄色の人参、白なす、フェンネルなど、インターネットで種から取り寄せて、もういろいろ試行錯誤して作りましたね。6~7年前のことです。
- 藤井さん
- それが全然ダメでした(笑)。作っても売る先がないのです。早すぎたんですね。最近になって友達に、「雑誌が紫の人参を取り上げている」「白いナスを出すレストランができた」とか言われます。あちゃ、早すぎた~(笑)。だから今はもう「レタス一途!」地元の仲間と一緒に、おいしいレタスを作ることが楽しくて仕方がないんです。