教えて!農薬Q&A

農薬は本当に必要?

農薬に関する法律、指導要綱、社会的役割などについて

Q. 「特定農薬」は通常の農薬とどのように違うのですか。

 2002年12月の農薬取締法改正により、登録のない農薬の製造、販売及び使用が禁止されました。特定農薬(通称は「特定防除資材」)は、この禁止にともなって、農作物の防除に使う薬剤や天敵で安全性が明らかなものまで過剰に規制されることのないように、創設された制度です。改正された農薬取締法第2条では、「その原材料に照らし農作物等、人畜及び水産動植物に害を及ぼすことがないことが明らかなものとして農林水産大臣及び環境大臣が指定する農薬」と規定しています。

 なお、「特定農薬」という語句には異議や違和感があるという声に配慮して、「特定防除資材」という通称の使用が決められました。

■ 指定だけで製造、輸入、販売、使用が可能
 「登録農薬」は、農薬としての登録を国から受けるにあたって、防除効果はもちろんですが約30項目の安全性に関する試験の成績を提出し、審査を受けパスすることが要求されます。また、登録は製品ごとに、つまり、同じ有効成分でもメーカーが違えばそのメーカーごとに登録を受けなければなりません。それに対して、「特定農薬」は「登録農薬」とは違い個々の製品ではなく、含まれる成分、即ち「重曹」といった成分で指定され、指定だけで製造、輸入、販売、使用ができます。
 当初、「特定農薬」の候補に当初、「特定農薬」の候補には740項目があげられ、120項目が指定されるともいわれていました。しかし、農林水産大臣/環境大臣の諮問機関である農業資材審議会農薬分科会特定農薬小委員会/中央環境審議会土壌農薬部会農薬小委員会合同会合の審議の過程で、「農薬取締法のそもそもの制定趣旨が、農薬のまがい物の横行を規制し被害を避けることにあり、薬効が明確ではないものを農薬とするのはおかしい」との意見が強く出されました。その結果、効果についても明確でないものはすべて指定が保留され、「重曹」「食酢」、「使用される場所の周辺で採取された(地場で生息する)天敵」(たとえば、ナナホシテントウ、寄生バチ等)の3種類が指定されたのです。なお、指定を保留されている資材は、現段階では個人の責任で使用することには制限がありませんが、薬効をうたって販売すれば登録のない農薬と同じ扱いになり罰則の対象になります。
参考文献
*日本植物防疫協会『農薬概説』
*農林水産省ホームページ/農薬コーナー/特定防除資材(特定農薬)について
・「特定防除資材としての指定が保留されている資材の取扱い(案)」
・「特定防除資材(特定農薬)指定のための評価に関する指針」

(2008年9月)

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