教えて!農薬Q&A

農薬は安全?

農家への安全対策、使用状況の把握などについて

Q. 農家は本当に、使用方法を守って、正しく農薬を使っているのですか。

農薬の適正使用については、農林水産省が毎年全国的に調査をしています

 農薬適正使用の実態については、農林水産省によって毎年、全国的な調査が行われています。 最新の報告書(平成21年3月)である、「平成19年度国内農産物における農薬の使用状況及び残留状況調査」によると、平成19年度には4,741戸の販売農家について農薬使用状況が調べられましたが、不適正な使用が認められたのは15農家(16件)でした。 これらの不適正とされる使用については地方農政事務所や都道府県より改善の指導がなされています。

 以上の調査結果からも見て取れるように、我が国における農業生産者の農薬適正使用の意識は非常に高く、また、さらに徹底されてきています。

■ 近年の状況から
 上記の調査の例のように、農薬の適正使用が高い水準で達成されてきている背景については、平成15年(2003年)に行われた農薬取締法の改正が大きな役割を果たしていると考えられます。 この改正では、使用者が遵守すべき基準が定められ、違反に対する罰則が明確化されました。
 さらに、平成18年度から実施に移されたポジティブリスト制度も、農家が使用する農薬の登録内容について再確認する機会になったと考えられます。
 農薬の適正使用は、規制や行政指導によって支えられているだけではありません。 生産現場では、農家や産地が自主的に消費者や流通業者の食の安全性の要望に応えるため様々な努力や活動を行っています。 農薬使用の内容を帳簿に記帳することや、IPMの実践、食品安全GAPの導入やエコファーマ認定などいろいろな取り組みが行われています。
 なお、これまでは「農産物の安全」について主に述べましたが、農薬を製品ラベルの内容に従い適正に使用するということは、すなわち「環境の保全」と、「農家の安全」をはかることにもなります。 実際に、散布時の農薬中毒事故は減っており、農薬の安全使用をさらに徹底するために例年、「農薬危害防止運動」などのキャンペーン活動や安全使用の講習会などが国や都道府県、農業団体、流通関係などによって実施されています。 農薬工業会もそのような活動を行っている団体のひとつです。

(2009年6月)

コラム: 無登録農薬事件と農薬取締法の改正
平成14年秋(2002年)には、東北の果樹産地でたくさんの果実が焼却される事件が起こりました。 これは、国内では登録が無かったり、失効している農薬が海外から持ち込まれ使用されたからです。
無登録農薬を販売した業者は逮捕され、自殺者も出て、廃棄・出荷停止になった果実・野菜の総量は約7130トンにのぼりました。 この事件がひとつのきっかけとなり、平成15年(2003年)には農薬取締法が改正されました。 その改正の大きなポイントは、農薬使用者の責任の明確化と罰則強化(無登録農薬を使用した場合、3年以下の懲役又は100万円以下の罰金が科せられる)にあります。 また、使用した農薬の内容を帳簿にきちんと記帳するように努めることが求められています。

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