そのまま食べても大丈夫?

残留農薬や食品における安全基準などについて

輸入食品中の残留農薬が気になります。検査体制はどうなっていますか。

輸入食品の残留農薬については、輸入時は国、輸入後の流通段階では地方自治体がチェックしています。

日本に輸入される食品は、輸入時は国(検疫所)が監視業務を実施し、輸入後の国内流通時には国産品と同様に地方自治体が監視業務を行っています。

厚生労働省では、日本全国の港および空港に検疫所食品監視窓口を設置し、販売や営業で使用する食品等を輸入する場合に提出される「食品等輸入届出書」について、食品衛生法に基づく基準に適合する食品であるかを、食品衛生監視員が審査しています。違反の可能性があり検査が必要と判断された食品については、命令検査や年間計画に基づくモニタリング検査※1を行い、不合格となった食品は廃棄、積戻しなどの措置を行うことによって輸入食品の安全性を確保しています。

輸入された後、国内に流通する食品については、都道府県監視施行計画に基づく収去検査(保健所の食品衛生監視員が製造所や販売店等から、検査のために必要な量の食品を採取し、行う検査)や、販売者の自主検査等で食品衛生法違反は見つかった場合には、国(検疫所)への情報提供をする必要があります。検疫所はその情報に基づいて輸入時における検査の強化等を行います。収去検査の検査実績は、住民に周知することが求められており、各都道府県の広報誌やホームページなどで公表されています。

(※1)

[命令検査]

輸出国における規制・衛生管理の状況、過去の違反実績等を勘案し、食品衛生法に違反している可能性が高いと見込まれる食品等について、厚生労働大臣が輸入者に対して命じる検査

[モニタリング検査]

輸入食品の状況を幅広く監視するために、品目ごとの年間輸入量及び過去の違反実績を勘案した年度計画に基づき検疫所が実施する検査

図 輸入食品の監視体制の概要
図 輸入食品の監視体制の概要

出典:輸入食品監視業務FAQ、Q.1「輸入食品の安全性確保はどのように図られていますか?」

※スクロールにて全体をご確認いただけます。
表 輸入食品における残留農薬の検査実績
年度 品目分類
(加工品を含む)
検査件数 違反件数
2020 農産食品 899,575 139
2021 農産食品 964,761 147
2022 農産食品 919,038 138

出典:輸入食品監視業務FAQ、Q.9「中国から輸入される食品の残留農薬や残留動物用医薬品(抗菌性物質等)の検査状況はどうなっていますか?」A.9表を改変

参考資料:
輸入食品監視業務FAQ
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000072466.html

輸入食品監視業務 監視指導・統計情報
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/shokuhin/yunyu_kanshi/kanshi/index.html

(2023年10月)