農薬工業会ニュース

ビジョン活動と持続可能な
開発目標(SDGs)の連携

農薬工業会は、安定的かつ持続的な食料供給を支えるための生産資材として、農薬の果たす役割は今後ますます大きくなると考え、2013年に創立60周年を迎えたことを契機に、将来ビジョン「JCPA VISION 2025」を策定いたしました。

ビジョン活動ではステークホルダーとのコミュニケーションを通じて、「食料生産の重要性と農薬の役割についての情報発信活動」「農業者への安全対策活動」「消費者への広報活動」や「国際化活動」を重点課題として掲げています。更に、最先端の科学技術を駆使した新たな製品や技術を創出し、世界の食料の安定供給に貢献することを目標としています。

一方、2015年に国連サミットで採択された「持続可能な開発目標(SDGs)」には、環境や健康、人権などに関する社会課題を解決する17の目標があります。当会のビジョン活動がSDGsのどの目標に関連しているかを示すマッピングを行いました。

ビジョン活動の重点課題の中で共通しているのは、農薬の役割について正しい理解を促進・共有することです。農薬の役割は、「①限られた農耕地や水資源の制限のもとで、農作物の収量・品質を確保し、世界の食料需要に応える」「②森林や非農耕地の緑を守る」、「③農業の効率化に貢献し農業の成長産業化に寄与する」、「④農作物のカビ毒リスクを低減する」、ものであり、①②は目標2「持続可能な農業」と目標15「緑の豊かさを守る」、③は目標8「産業の発展と雇用の創出」、④は目標3「全ての人に健康を」に貢献します。また、農薬に使われる有効成分は衛生害虫の防除を通じて公衆衛生の向上に資するものもあり、この面でも目標3に貢献していると言えます。

  • 2 飢餓をゼロに
  • 15 陸の豊かさも守ろう
  • 8 働きがいも 経済成長も
  • 3 すべての人に健康と福祉を

次に、スチュワードシップ活動である「農業者への安全対策活動」は目標12「作る責任・使う責任」に、「消費者への広報活動」と「国際化活動」は目標17「パートナーシップ」に、「新たな製品や技術の創出」は目標9「産業と技術革新の基盤をつくる」につながります。

  • 12 つくる責任 つかう責任
  • 17 パートナーシップで目標を達成しよう
  • 9 産業と技術革新の基盤を作ろう

将来ビジョンでは農薬工業会は「世界の食料の安定供給に貢献する」というミッションを掲げています。「ビジョン活動を通じて、よりよい社会をつくる」という当会の目標は、SDGsにも通じるものです。2018年度はSDGsへの貢献を明確に打ち出し、世界や社会に貢献するという視点から、これまで以上にビジョン活動に取組み、かつ積極的に情報発信に努める所存です。

以上