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野菜作りについて!土の基本と土の耕し方

※このページは、WEB情報として公開されている気になるテーマをまとめたものです

野菜を作るときには、まず土作りから始めます。野菜作りに適した土を作るには、畑の雑草を取り、土壌を耕し肥料を加え、畝(うね)を作りますが、なぜこのようなことが必要なのでしょうか。
ここでは、野菜作りに大切な土壌環境の整え方についてご紹介します。

野菜作りについて!土の基本と土の耕し方

野菜作りに適した土とは?

野菜は土壌から栄養分や水分、酸素を取り入れて成長します。そこで大切なのは、野菜の根が土壌で十分に伸びるための条件や根が健康的であるための条件が揃っていることです。では、この条件とはどのようなものなのでしょうか?

通気性があること
根の成長には空気が欠かせません。土壌には空気が25~30%含まれている必要があり、これが不足すると根腐れの原因にもなります。

水はけが良いこと
土壌は土の粒や水分、空気などで構成されていますが、雨の日など土壌に過剰な水が入り込んだとき、水が通るための隙間がないと根腐れや病気の原因になってしまいます。

保水性があること
土壌には水が25~30%含まれている必要があります。水は野菜の生育に欠かせない要素ですので、土壌に水分を蓄える力があることが大切です。

保肥性があること
土壌には野菜に必要な肥料を加えますが、土壌に保肥性がないと水の流れと共に流出してしまいます。根が養分を吸い上げられるよう保肥性が必要です。

野菜作りに適したpHであること
日本の土壌は、酸性に傾いていることが多く、このままでは野菜の生育を妨げてしまいます。野菜作りのためには苦土石灰や消石灰で中和し、pH6.0~6.5程度に調整することが必要です。

微生物が多く生息していること
野菜は土壌にある養分をすべて吸収できるわけではありません。土壌に生息する微生物は土壌の養分を野菜が吸収しやすいように変化させる力があり、また、有害な病害菌の増殖も防ぎます。

肥料や堆肥を使った土壌環境の整え方

野菜の生育のためには、土壌に含まれている養分だけでは十分でなく、肥料を混ぜる必要があります。肥料の中には有機質肥料と化学肥料(無機質肥料)がありますが、化学肥料が工場で化学的に大量生産された肥料なのに対して、有機質肥料は、植物油かす、魚粉、草木灰などの動植物由来のものであり、野菜の生育に必要な窒素(N)、リン酸(P)、カリウム(K)を含みます。
また、肥料をまくときには土壌の微生物を増やすために堆肥も混ぜ合わせます。

鍬(くわ)入れまでが重要、土の耕し方

種や苗を植える前に、土を耕して野菜の生育にふさわしい土壌を作らなくてはいけません。特別に深く掘ったり、固い層であったりしなければ、次のような順序で耕していきます。

1.除草
雑草を除きます。雑草の根は鍬入れのときに切ることができるので、地上部をきれいにします。

2.異物の除去
鍬入れや野菜の生育に邪魔にならないようゴミや石を取り除きます。

3.鍬入れ
鍬を使って深さ30cm程度を耕し、すくい上げた土はひっくり返すようにして耕した場所の横に置きます。また、このときに目についた石や草も取り除きます。

高さがポイント、畝の作り方

一度耕した土に肥料や堆肥を混ぜたら、畝を作ります。畝は水はけの悪い土壌などに有効で、野菜の生育を促します。畝は次のような順序で作ります。

(準備するもの)

  • ロープ
  • 鍬(シャベル)

(作り方)

  1. 畝を作る直線スペース(四方)に杭を立て、そこにロープを張って区切りを作ります。畝の幅はだいたい40cm~50cm程を目安にしましょう。
  2. ロープを張ったスペースの中を、端から鍬(シャベル)を使って直線上に30cmほど掘り起こしていきます。
  3. 掘り起こした土を20cm~30cm程度の高さに盛ります。
  4. 「3」で盛った土の山を平らにしていきますが、あまり強く押さえ過ぎず、空気を含ませるようにふんわりとさせるように意識してください。

土壌環境を整えることで、野菜は大きく成長します。畑作りは土の状態を見ながら進めていくことがベストなので、種や苗を植える数週間前から始めることをおすすめします。